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2008年10月19日 翻訳者の質 翻訳の質
昨日、翻訳会社の方の話を聞くことが出来た。
翻訳というのは、元々依頼者自身がは出来ないから翻訳会社に頼む仕事なので、他の仕事と違って成果物の質を依頼者が推し量ることができない特殊な業務であるとのことだ。
 もちろん、日本人が中国語の原文を日本語に訳してくれと頼んだときは、出来上がった訳文の日本語文章としての質というものは見ることが出来るが、本当に原文の意図を正しく訳しているかどうかはわからないのである。
 逆に日本語から中国語への翻訳を頼んだときも、出来上がってきた中国語を依頼者が正しく読み取れれば別だが、たいていは中国語を理解できないから依頼してくるのが普通なので、結局は質が高いものかどうか判断できないのである。
 さらには専門用語のばんばん飛び交う技術関係の翻訳では、ネイティブが母国語の文章の原文を理解することさえ一つの大変な作業である。なるべくその分野に精通した専門家に翻訳を依頼するのが普通であるのだが、その専門家が本当にその内容に精通しているかどうかは本当のところ完全に推し量ることが出来ない。肩書きや登録時のテストを通じて判断するほか無いのである。


 さらにはネィティブだからといって、母国語の文章の理解力や文章作成が上手とは限らないのである。上海のフリーペーパーの日本語の文章を見ても、ちょっとひどいなと思うようなことがままある。主述関係がぐちゃぐちゃで何をいっているのかわからない文章が多いのである。
 悲しいことに文章というのは、下手な文章というのはすぐに目に付くのだが、質の高い文章であればあるほど、読んでいるときに引っ掛かりがないのでその文章の質の高さに気がつきにくく、上手な人に評価を上げるのが非常に難しいらしい。
 このように翻訳関係、言語関係の仕事というのは定量的なものさしを持てない分、その質を維持向上させていくのは大変難しいとのことだ。
 故に学生アルバイトを使った質の低い翻訳会社も多数存在し、内容によってはそれで質的に足りてしまう場合もあるのだが、高い質をめざす会社にとってはどうやってその質の高さをアピールするかが難しい問題のようである。







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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で営業職に日々悪戦苦闘中。


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