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上海ワルツNEW



2008年10月19日 空振りする中国
最近バスの中で放送されている宇宙遊泳の成功の放送がどうにも鼻につく。
宇宙遊泳の成功自体は否定すべきものではないのだが、どうにもその成功に素直に驚愕できない。
というか数十年前のテレビ放送のコピーを見ている気がしてならない。子供のとき見たアメリカの宇宙船の映像そのままの姿を単に中国版に置き換えただけのように思えてしまう。気のせいか映像のアングル・構成までそっくりのような気がする。
 あまりにも出来すぎの映像に、つい先日のオリンピックのCG映像問題を思い出し、今回の宇宙遊泳も良くできた特殊撮影映像なのではないのかと疑いたくなってしまう。
 まあ映像の虚偽はともかくとして今回の宇宙遊泳のみならず、聖火リレーのチョモランマ登頂やオリンピックの金メダルへの異様なまでの執着など、中国が偉業と自慢するほど、どうも世界の各国はしらけていくような気がしてならない。


 つまり、中国の国家が自慢している国家発展のテーゼというのが非常に古いのだ。
オリンピック、宇宙開発、新幹線、高速道路、航空機開発、ダム開発、etc。全て欧米諸国や日本が1960年代70年代に追いかけていたテーゼである。
 欧米諸国が持っていたこれらのかつてのテーゼは、2度のオイルショックなどの経済危機を経て、既に過去のものとなっており、今は環境や安全、はたまたガイヤ理論など、過度な発展を抑制するテーゼが支配的になっていて、現在中国が目指しているタイプの開発テーゼは、いまや欧米諸国にとっては過去の失敗として反省すべきアンチテーゼとして存在しているものである。
 にもかかわらず、今更ながら中国がこのテーゼに一生懸命になっているので世界はしらけてしまうのだ。


 確かに、中国はかつて政治的混乱やその巨大さ故に、欧米諸国の発展の潮流に乗り切れず来たので、経済発展という意味では遅れてしまったのは事実であり、世界に比肩するために、その成功をなぞらえたくなる気持ちはわからなくは無い。
 しかしコピーの成功をいくら続けたとしても、いつまでたってもコピーはコピーのままである。S級スーパーコピーのブランド品のように、その価値がオリジナル品を上回ることは永遠にありえないのである。
 早く世界のテーゼに追いつき、オリジナルの価値を生み出さなければ、この国が世界から賞賛される時代はやってこない気がする。







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プロフィール

1971年千葉生まれ。大学時代は水戸で過ごす。
高校時代テレビで見た高泉淳子に影響され演劇の世界に踏み入れ、以後アマチュア劇団で舞台音響専門として過ごす。就職は一般企業にするものの、趣味が高じて休日にブライダルで音響活動を続け500組近くのカップルを見届けてしまう。
自身は無類のクラシック音楽好きで日本時代は年間120本以上のコンサートに通った時期もある。
 また旅好きでもあり、日本47都道府県はもとよりイギリス、フランス、スペインなど舞台を求めて世界を旅した。
 数年前一つの恋がきっかけで中国語を学び始め、上海に渡ってきた。
まったくの新天地で営業職に日々悪戦苦闘中。


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