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茨城空港に降り立つはずが、台風の影響で札幌に?そして、、、

 日本では衆議院選挙のクライマックスに向かって、盛り上がる中、自動車免許の書き換えの為に日本に一時帰国した。

 で以前「LCCは往復で買わない方がいい」書いたように、そのまま実践し日本へ帰る時は春秋航空、上海へ戻る時はピーチ航空として使い分けてチケットを購入し22日の日曜日の便で上海を飛び立った。

 当日は日本の台風情報も知っていたものの、上海の空は気持ちよく晴れていたので、勝手に何とか台風が来る前に到着できるだろうと楽観的な予測で飛行機に乗った。

 そして無事定刻に飛行機は上海を離陸した。

 上空では、多少揺れはあったものの、無事につきそうだなという予測のもと、まず日本円をATMで幾らおろせばいいのかとか着陸後の行動をいろいろ整理しながら時間を過ごしていた。

前の日の夜からの腹痛で体力的には最悪な搭乗であったが、機内ではかなり気分も落ち着いてきており、全ては気鬱だったのだのだなと感じていた。

ところがである。

機内放送で、状況が一変する。

茨城空港からの通知があり、着陸できないと判断し上海に戻ると機長のアナウンスがあった。
中国語だけのアナウンスだったが、乗客の大半を占める中国人たちから驚きの声が上がった。

「またか」

去年体験した欠航トラブルとの再遭遇である。

去年も実は羽田発上海行のピーチ航空で同様に羽田に引き戻された経験がある。

うーん、引き戻されることはある程度想定内だったが、免許の更新期限が迫っていたので後処理をどうしようかと悩み始めた。

 そんなことを考え始めた矢先、さらに驚きの機内アナウンスが入る。

 「上海に引き戻すには燃料が不足するので札幌に向かいます。」というものだった。

 「何―い?札幌?」

 このアナウンスを聞いた乗客たちの反応は一回目とは違った。

 ちょっと喜びの入り混じった複雑な反応だったのである。

 正直言って私も少しときめいた。 

 実際最近札幌に行きたいと思ってたのであり、もしかすると札幌観光が出来るかもしれないと思うと、期待を感じずにはいられなかったのである。

 ただもう一方で、札幌で降ろされた後どうなるのかを想定すると、それはそれで困るなという違う考えが頭をもたげた。

 札幌に下ろされても実家へ移動する手段を確保しなくてはならないからである。

 理想としては札幌に一泊して次の日に茨城へ再度送り届けてもらえる対応であるが、いずれにしてもLCCの常識から考えると難しそうである。

 客室乗務員に訊ねても、今は分からない、札幌到着後に会社の判断を待つということだった。

 で、機体は北海道の大地の上空に達し、紅葉に燃える森林の上空を通過しながら新千歳空港に降り立った。

 さてなるどうだろうか?

機体の窓から見た新千歳空港

 しばらく待った後、伝えられた決定は「給油後上海に戻ります」ということだった。

 「わー。悪い予感があたった」

 まあ航空会社にとっては一番支出の少ない方法が出発点に引き返すという方法なのである。
 現地でホテル代や交通費を弁償していたら結構な金額になるので、引き返してしまえば欠航扱いで、振替や払い戻しだけすればよいからである。

 一部の乗客たちが機体から降ろせと少し抗議していたようだが、決定は覆らず航空機はそのまま新千歳を飛び立つことになった。
 北の大地に降り立ったのに自分の踏み染みられないとは何とも未練の残る状況である。

 そして再び機体は上海を目指して離陸した。(続く

出発前のピーチ航空の機内の様子

ピーチ航空で上海に戻れず、着陸できない!?その2(機内編)

出発前の羽田空港の様子

ピーチ航空の機体は羽田を離陸後、順調に関東平野上空を旋回しつつ西へ向かう航路に乗った。

今回は窓際の席を取ったので、東京の夜景をそれなりに楽しめたのだが、雲が多く窓の外はあっという間に真っ暗になってしまった。
こちらとしても既に2回目の同社便の搭乗であり新鮮味もなく、深夜であることもあってはしゃぐこともなく、うたた寝をしつつ時間を過ごした。
途中途中で目が覚めて窓の外の景色を見ると、大阪と思しき、夜景などがチラチラとみえており、ああ順調に上海に向かっているのだなぁと思いつつ、目を閉じる。

それから暫く経った頃であっただろうか。

突然、機長からの機内アナウンスが流れた。

目的地、上海浦東国際空港は濃い霧のため視界ゼロとの報告があり、着陸不可と判断し当機は欠航とします。

「あ?欠航?もう飛んでいるのに欠航とはどういうことか」

 この瞬間思ったのは、中国の他の空港に降ろされたり、或いは日本国内の他の空港に着陸するような事態になるのではないかということ。
 天候の影響を受けやすい航空業界ではダイバート(目的地外緊急着陸)はよくある話であり、テレビのニュースでもよく出てくるからである。

もし上海から遠く離れた青島とか厦門とかに降ろされたりしたらその後どうすればいいのだろうかとかいろんな想定が頭の中を駆け巡った。

すると、機長から更に「当機は燃料給油のため一旦関西国際空港に着陸し、約1時間後に再度離陸し、羽田に戻ります」とのことだった。

「羽田に戻るぅ??」

このアナウンスに機内はかなりざわついた。

羽田へ引き返すことが決まった機内の様子

乗客の半分以上は中国人だったため、この瞬間は事態を理解できない人もかなりいたようだが中国語担当のCAより説明がなされたあと、ざわつきは一層大きくなった。

何故、関空で給油する必要があり、そしてまた羽田に戻るのだろう?

この点、そばにいたCAに理由を聞いてみても、彼女らも詳しくはわからないようで、ただ決まったのは、今乗っている航空機は上海に着陸せず、関空経由で羽田に戻るということだけだった。

これらのアナウンスが機長やCAから何度か繰り返された後、予告通り約1時間後に機体は関西国際空港に着陸した。

まだ暗い関西国際空港に到着


 
この時点で5時半頃であり、確か2時過ぎに羽田を離陸したはずだから約3時間半かけて関空に着いた事になる。
実際航空機がどの場所まで飛んでいたのかは分からないが、時間計算から言えば九州を超えるくらいの場所まで飛び、そこから引き返したのではないかと推測された。

ピーチ航空の機体のA320の性能からすれば仮に羽田で燃料満タンで飛び立っていたなら、羽田に戻ることは可能であろうが、一般的には満タンだと燃費が悪くなることから目的地までプラス予備分に燃料を抑えて飛ぶのが普通で、羽田に引き返すにはやや余裕がなかったと思われる。

まあ関空はピーチの拠点空港であり恐らく整備・燃料補給その他で使い勝手がよく、24時間空港であるから混雑する羽田に入る前の時間調整としては使いやすいのであろう。

こちら搭乗客としては折角東京よりは上海に近い大阪に着いたのだから、そのまま関空で下ろしてもらっても良いような気もしたが、中途半端な場所で降ろされてもやはり、次の行動に不自由してしまうことになる。

やはり出発点に戻るのが航空会社と利用客双方にとって都合の良い処置であり、出発点に戻れば、航空会社はチケット代を払い戻すか他便へ振り替えれば良いが、関係ない場所に下ろしてしまうと、宿泊費や交通費など余分な補償が生じてしまうのである。

結局関空に1時間ほどに駐機した後、結局機体は最初の予告通り、羽田へ向かって動き出した。
関空に到着した時点では周囲はまだ暗かったが、この頃はだいぶ明るくなっており、近くの他のピーチ航空の機体が識別出来る状態だった。

再び関西国際空港を離陸

機体内部の搭乗客たちは既に疲れ切った様子で、確か関空に到着した時点で申し訳程度のペットボトルの水が一本ずつ配られたが、眠さで受け取る気力もない人も結構いたようだった。

航空機は関空を離陸した後、約1時間後に関東上空に達し、残念ながら富士山は靄の向こうで見られなかったと記憶しているが地上付近の天候は悪くなく羽田には7時25分頃到着した。

たぶん千葉県市原市上空

結局我々乗客は5時間かけてどこにも行かず羽田に戻ってきてしまったのである。(続く)